ボーイスカウト運動は小さなキャンプから始まった。
ボーイスカウト運動は1907年イギリスから始まり世界中に拡がり、現在では世界の216の国と地域、約2800万人ものスカウトが参加しています。社会教育団体としては他に例を見ないほど国際性を持ち、環境教育や国際理解・国際協力のプログラムを積極的に展開し、国連の諸機関と協力し、国際協力活動も行っています。
健全な心と身体を 培うために…。
ボーイスカウト運動には次のような特徴があげられます。 1 青少年の自発活動であること。 2 青少年が、誠実、勇気、自信、および国際愛と人道主義を把握するこ と、健康を築くこと、人生に役立つ技能を体得すること、社会に奉仕 できるための人格・健康・技能・奉仕を4本柱としていること。 3 幼児期から青年期にわたる各年齢層に適応するよう、年齢に応じた部 門があり、それぞれのプログラムが一貫していること。 等があげられます。しかし、ボーイスカウト教育が他の青少年団体と異な るところは、そのプログラムにあります。それは、「ちかい・おきて」の 実践、班制教育、進歩制度、野外活動を取り入れていることです。 ボーイスカウト教育は、どのようなときにも、どのような場でも、すべて の活動は「ちかいとおきて」の実践を基盤において行われています。 「ちかい」は、自分自身に対して誓うものであり、また「スカウトのおき て」は毎日の生活の物差しとして自分の行動を律するものです。
進歩制度(バッジシステム)とターゲットバッジ・技能章課目
少年には、それぞれ持ってうまれた才能もあれば、成長す るにつれて興味を持つようになった趣味やスポーツもあり ます。一人ひとりが、個性豊かな、可能性を秘めています。 少年たちの成長にあわせ、個人を伸ばしながら、社会人と して必要な資質をひとつずつ身につけさせるもの、それが 進歩制度の考え方です。 進歩制度には、少年が必ず身につけるべき共通のもの(修得 課目)と、各人の得意な技能や趣味を伸ばすもの(選択課目) があり、修得課目は色々な活動を通じて修得に努力し、規 定の課目を完修すると進級章が与えられます。 これに対して選択課目は部門により、カブ部門ではチャレ ンジ章(40課目)、ボーイ部門ではターゲットバッジ(53課 目)、ベンチャー部門では技 能章(69課目)とそれぞれ名 称が異なりますが、各人の 興味や特技に従って選択し、 技能を修得する課目が用意 されています。
小グループ活動(班制教育)
班は、少人数の少年たちにより編成されます。ボーイスカ ウトの班は、
- 遊びの仲間により作られた、異年齢の集団。
- 仲間の一人にリーダーシップをとらせる。
- 6〜7人のグループで、一人ひとりが、班の運営のため に明確な役割を分担する。
ことを特徴としています。班は、少年たちの自治のグルー プであり、指導力と責任感を養成する場所です。
野外活動
ボーイスカウト教育での野外活動は、単なる戸外ではなく もっと広い、もっと大きな自然から学ぶことを意図してい ます。つまり、大自然を教場としているのです。大自然の 中に身をおき、身体を鍛え、技能を磨き、知識と強い意志 を身につけますが、中でも大自然の神秘に触れ、人のおよ ばぬ強大な力を感じるとき、創造主としての神を信じ、仏 の加護に感謝する気持ちが生まれ、自然と信仰が芽生え育 っていきます。 このような日常のスカウト活動を通じ育っていく信仰心が 年齢を重ねていくに従い、より明確な形となり、神(仏)へ のつとめを果たす社会人になっていくのです。
国際協力活動
現在の日本は、未曾有の災害や世界規模の経済危機に直面し、近 隣諸国や世界との協調・協力による課題への取り組みが求められ ています。ボーイスカウト運動は、世界的な組織があり、他の 国々の仲間とも力を合わせながら活動を推し進めているグロー バルな青少年団体です。こうした背景をもとに、ボーイスカウト 日本連盟では、国際理解・国際協力プログラムを積極的に展開し、 世界各国との交流活動・支援活動を行っています。 とくに、国際協力については、それぞれの部門において各年代に 応じたプログラムを展開することにより、世界に向ける子どもた ちの小さな芽が、将来大きくはばたく「地球市民」へと成長する ことが期待されています。 日本のローバースカウトは、これまでバングラデシュ、ウガンダ などの各地を訪れて、現地のスカウトと共同しながら国際協力活 動を行ってきました。また、フィリピンで行ってきた韓国・中国 (台湾)のスカウトとの共同活動を発展させ、バングラデシュにお ける国際協力活動を行っています。
ボーイスカウトと環境教育
スカウトたちにとって森や川、海といった野 外のフィールドは活動の舞台です。100年以 上も前にスカウト活動が始まってから今日ま で、スカウトたちは野山や、森林を訪ね、自 然を友とし、自然と親しむ能力と心を学んで きました。野外活動の中で、自然愛護の具体 的な方法を身につけます。こうしたスカウト の姿勢は地球環境の保全が叫ばれる今日、新 たな角度から再評価されています。毎年、9月 の敬老の日を「スカウトの日」と設定し、全国 で「環境」のテーマを中心とした奉仕活動を展 開しています。
保護者の皆様へ
指導者もしっかり育成しています。
ボーイスカウト日本連盟では指導者の拡充・レベルアップを重視し、子どもたちの育成プログラムと同様に指導者も訓練機関で研修を受けています。ボーイスカウト日本連盟には約7万人の指導者が登録し、ボランティアとして活動しています。
必要最低限の費用で参加できます。
質素が基本のボーイスカウトですから、最低限の費用で参加できます。年間登録料の他に、活動のための資材費や交通費などの実費、キャンプのための積み立てなど最低限の費用負担をいただいております。詳しくは入団時にご確認ください。